「やることリスト」が終わらない」毎日 罪悪感なく手放すヒント
終わらない「やることリスト」に追われる毎日
締め切りがあるわけではないけれど、いつも頭の中にずらりと並ぶ「やることリスト」。今日の食事の準備、子供の持ち物チェック、溜まった洗濯物、仕事のタスク、そして漠然とした「あれもこれもやらなきゃ」という思い。リモートワーク中心で家が仕事場でもあり生活の場でもある場合、その境界線は曖昧になり、リストは増える一方かもしれません。
特に、複数の子育て、仕事、家事をこなす日々では、リストがすべて完了する日はまずありません。リストを眺めてはため息をつき、「今日もこれもできなかった」「私はなんて効率が悪いのだろう」と自分を責めてしまうこともあるのではないでしょうか。
ここでは、そんな終わらない「やることリスト」との付き合い方を見直し、少しでも心のプレッシャーを和らげ、自分を大切にするためのヒントをお伝えします。
リストとの付き合い方を見直すヒント
「やることリスト」は、本来、頭の中を整理し、タスクを忘れないためのツールです。しかし、いつの間にか私たちを追い詰めるものになっていないでしょうか。リストとの関係性を変えるためのいくつかのヒントをご紹介します。
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リストは「完了させる」ものだけではないと考える リストは、やらなければならないことを「見える化」するものです。全てを完璧に終える必要はありません。リストに書かれていることの中から、今日の自分にできること、今日の暮らしにとって大切なことを選ぶためのガイドだと考えてみましょう。完了できなかった項目があっても、それは明日以降に持ち越せる「可能性のあること」であり、あなたの価値を下げるものではありません。
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「やらないこと」を決める勇気を持つ リストが増えすぎるなら、意識的に「やらないこと」を決めましょう。それは、完璧な食事でなくてもいい、部屋が多少散らかっていても大丈夫、今日のこのタスクは明日に回そう、といった小さなことから始められます。「やらないこと」を決めることは、「今日の自分にはここまでが限界だ」と認め、自分自身に優しくなるということです。
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タスクを「見える化」したら、しばらく見ない時間を作る 頭の中にあるタスクを書き出すことで、漠然とした不安が軽減されることがあります。しかし、書き出したリストを一日中眺めていると、かえってプレッシャーになることも。リストを「見える化」して整理した後は、あえてリストを見ない時間を作りましょう。物理的にリストをしまう、特定の時間以外はリストのアプリを開かない、といったルールを決めるのも有効です。リストから解放される時間を持つことで、心にゆとりが生まれます。
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完璧なリストを目指さない 細かくタスクをリストアップしすぎると、達成感を得る前に疲れてしまいます。「朝の準備」「夕食の支度」のように、ある程度まとめてしまっても構いません。完璧にタスクを洗い出すことよりも、大まかな流れを把握することに重点を置くのも一つの方法です。
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リストに「休む」や「何もしない」も加えてみる 物理的なタスクだけでなく、「椅子に座ってコーヒーを飲む(5分)」「何も考えずぼーっとする(10分)」といった「自分を労わる時間」をリストに加えてみましょう。そして、そのタスクにチェックを入れることを目標にしてみるのです。これは、あなたの時間には休息も自分を大切にすることも含まれている、という肯定的なメッセージになります。
頑張っている自分に目を向ける
「やることリスト」が終わらないのは、あなたがそれだけ多くのことを抱え、頑張っている証拠です。リストに未完了の項目が多くても、どうか自分を責めないでください。今日あなたができたこと、子供のためにしたこと、仕事で達成したこと、そして何より、あなたが今日一日を過ごせたこと自体を認め、労ってあげてください。
リストはあなたを管理するためのものではありません。あなたの人生を、少しでも楽に、そして自分を大切にしながら進むための道具です。もしリストがあなたを苦しめているなら、そのリストの形やリストとの付き合い方を変えてみましょう。
あなたは一人ではありません。多くの親が同じように見えないタスクに追われる日々を過ごしています。完璧を目指さず、時にはリストを手放し、自分自身にホッと一息つく時間を与えてあげてください。